はじめに
このコラムではアーユルヴェーダの哲学のうちサンキャ哲学について解説していきます。
アーユルヴェーダの勉強をしていく上で、哲学の知識はベースとなりとても重要です。
またサンキャ哲学を理解することで、どんなものを食べれば痩せるのかや、体質によってどうして特徴に違いがあるのかなどの疑問を紐解くことができます。
少し難しいかもしれませんが、分かると面白いところなので、一緒に頑張りましょう。
サンキャ哲学とは
サンキャ哲学とはサンスクリット語のSat(正しいこと)+Kya(知る)という意味がくっついた言葉で、
正しいことを知るという意味です。
この哲学では、エネルギーから物質の成り立ちを説明しています。
大きな宇宙と小さな宇宙論
大きな宇宙論と小さな宇宙論は以下のように説明されています。
大きな宇宙論(世の中)と小さな宇宙論(人間)の中身は同じものから出来ている。
この2つの間には物質の交換がある。
交換のバランスもしくはホメーオータシスが大切
この2つの間には物質の交換がある。
交換のバランスもしくはホメーオータシスが大切
例えばこの2つの間の物質交換にはどんな交換があるのかというと
人間(小さい宇宙)は地球(大きい宇宙)から魚や塩などの食べ物を得て、エネルギーとして返しています。
これが物質の交換です。この物質の交換は常にバランスが取れていることが大切であり、どちらかが過剰になってしまうとバランスが崩れ、問題になります。
人間(小さい宇宙)は地球(大きい宇宙)から魚や塩などの食べ物を得て、エネルギーとして返しています。
これが物質の交換です。この物質の交換は常にバランスが取れていることが大切であり、どちらかが過剰になってしまうとバランスが崩れ、問題になります。
産業革命以降、人間の活動による化石燃料の使用や、森林の減少などにより温室効果ガスの濃度は急激に増加し、地球温暖化が進行しています。
サンキャ哲学的に考え分かることは、現在の地球温暖化の現象は、人間(小さい宇宙)が地球(大きい宇宙)に対して過剰な行動をしたことでバランスが崩れ、地球温暖化のという問題になっているということ。
サンキャ哲学的に考え分かることは、現在の地球温暖化の現象は、人間(小さい宇宙)が地球(大きい宇宙)に対して過剰な行動をしたことでバランスが崩れ、地球温暖化のという問題になっているということ。
この現状は改善されることなく進行し、2020年には新型コロナウィルスの感染拡大という問題が起き、パンデミックによって強制的に人間の産業活動は止まりました。
産業活動が止まったことで、空気が綺麗になり、インドでは今まで見ることのできなかった地域からヒマラヤ山脈が見えるようになったようです。さらに、オゾン層も修復されはじめています。
経済を回すことは確かに大切なことですが、今までのような過剰な活動のままではまた同じような問題を繰り返しかねません。
経済を回すことは確かに大切なことですが、今までのような過剰な活動のままではまた同じような問題を繰り返しかねません。
サンキャ哲学について理解することで、人間の体を理解すると同時に地球というダイナミックな領域の問題についても広く考えることができます。
すべてのものは5つの要素からできている
アーユルヴェーダではすべての物質は5つの要素から出来ていると説明されています。
この5つの物質は目で見ることはできない、この世で一番小さな物質です。
その5つの基本要素とは空要素、風要素、火要素、水要素、土要素。
そしてこれらの要素を特徴付けるのが、聴覚、触覚、視覚、味覚、臭覚の5種類の感覚です。
以下の図では
聴覚「・」触覚「△」視覚「▲」味覚「□」臭覚「◆」と表して説明しています。
・ ・ →空要素
・ + △△ →風要素
・ + △ + ▲▲ →火要素
・ + △ + ▲ + □□ →水要素
・ + △ + ▲ + □ + ◆◆ →土要素
・ + △△ →風要素
・ + △ + ▲▲ →火要素
・ + △ + ▲ + □□ →水要素
・ + △ + ▲ + □ + ◆◆ →土要素
この表から分かることは、以下の6点です
・空要素は聴覚から主にできている
・風要素は触覚から主にできている
・火要素は視覚から主にできている
・水要素は味覚から主にできている
・土要素は臭覚から主にできている
・空要素が含まれる要素が少ないことから1番軽くて、土要素が1番重い
さらに、5つの要素の特徴として理解すべき点は以下の4つです。
・空要素はとても小さい
・水要素と土要素は大きくて、湿気の性質がある。
・火要素は暑い性質。その他4つの要素は冷たい性質。
・空、風、火の要素は乾燥している性質。
すべての生物は、これら5つの要素からできているけれど、含まれる要素の量の違いによってそれぞれ違う物質になると考えられます。
例えば、私たち人間は人それぞれ違うように、体質もそれぞれ異なります。
その体質の違いは生命エネルギーであるヴァータ・ピッタ・カパで分類して考えることができます。
ヴァータの要素は空と風、ピッタの要素は火と水、カパの要素は水と土です。
その体質の違いは生命エネルギーであるヴァータ・ピッタ・カパで分類して考えることができます。
ヴァータの要素は空と風、ピッタの要素は火と水、カパの要素は水と土です。
空と風の要素を含むヴァータの体質は、乾燥肌、体重が軽くて華奢
火と水の要素を含むピッタの体質は、熱い、目が充血しやすい、イライラしやすい
水と土の要素を含むカパの体質は、冷え性、太りやすい、しっとりしている
このように、すべてものは5つの要素からできているという考え方に従うことで、
生まれつき太りやすい理由や、すぐにイライラしてしまう性格の要因が分かってきます。
生まれつき太りやすい理由や、すぐにイライラしてしまう性格の要因が分かってきます。
さらに、食べ物もこれらの5要素からできているため、人の体質によって食べ物の相性が違ったり、太りやすい食べ物はどんな食べ物なのかを理解したりすることができるようになります。
まとめ
サンキャ哲学について説明してきましたがいかがだったでしょうか。
この哲学は、これからアーユルヴェーダについて理解していく上でベースとなる考え方です。
なぜ私たちは一人一人違う体質で、その体質ごとに特徴があるのかという理由は
サンキャ哲学を理解することで納得できるかと思います。
サンキャ哲学を理解することで納得できるかと思います。
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