健康維持のために一番大切なことは?と疑問に思う方は多いのではないでしょうか。アーユルヴェーダでは、病気を治したり、健康を維持するために一番はじめにやることは、消化力と代謝力を高めること。アグニを理解することで、健康を維持する近道になります。コラムを参考に一緒に学んでいきましょう!
アグニ
アグニは体内で火の役割をしていて消化力・代謝力を高めてくれます。
以下でアグニについて詳しく解説します。
アグニとは
「火」のことをサンスクリット語で「アグニ」といいます。
アグニはピッタの一部で、体内で火の働きをしていて、消化と代謝のための酵素の機能を担っているのが特徴です。
アグニの働きが鈍ってしまうと体内に代謝されなかったアーマ(毒素)を溜めてしまう原因になります。
アグニの働きを強くし、消化力と代謝力を上げることは、健康を維持するためにとても大切。
そのためにはアグニの性質を理解することが大切です。
アグニの性質
アグニの性質と一致するものを食べると、消化力・代謝力を上げることができます。
アグニの性質は以下の表にまとめたので参考にしてください。
温かい性質・乾いた性質・鋭い性質・軽い性質・微細性
また、ドーナツやケーキなど、油やバターを多く含んだ食べ物は重い性質や油性を持っているので、消化しずらく、アグニの力を弱める原因。
消化にいい、アグニの性質を持った食べ物を積極的に食べるようにするといいでしょう。
アグニの種類
アグニには全部で13種類あり、異化作用と同化作用をしています。
以下で詳しくみていきましょう。
13種類のアグニとは
まずは、13種類のアグニを以下の表にまとめました。
・ジャタラアグニ:お腹で直接消化の働きをしている
・ブータアグニ:異化作用をしているアグニで5種類ある
・ダートゥアグニ:同化作用をしているアグニで7種類ある
パーチャカピッタ・サーマーナヴァータ・クレーダカカパの3つのサブドーシャが働き、補い合うことで消化を行っています。
異化作用とは
5つのブータアグニが行っている異化作用とは、取り入れた栄養素を細かく分解し代謝する働きのことです。その過程でたくさんのATPというエネルギーが蓄えられます。
同化作用とは
7つのダートゥアグニが行っている同化作用とは、蓄えたATPのエネルギーを使って細くした物質を脂質やたんぱく質などの体が必要とする物質に再合成する作用のことです。
アグニの状態
アグニの状態には4種類の状態があり、表にまとめたので参考にしてください。
ヴィシャマーアグニ:不規則なアグニ
ティークシュナアグニ:鋭いアグニ
マンダアグニ:遅いアグニ
サマアグニ:一番いい状態のアグニ
ヴァータ体質の人のアグニ
ヴァータ体質の人は、ヴィシャマーアグニ(不規則な消化)になってしまいがち。
その原因は、ちょびちょび食べをしてしまうことが原因です。
ヴァータの人は、朝はあまり食欲がなく、10時頃からお腹が空きはじめて、少しずつ食べる特徴があります。
そのような食べ方をすると消化が不規則になり、未消化物(毒素)を体内に多く蓄えてしまうので、できるだけ食事の回数を減らすことを心がけていきましょう。
ピッタ体質の人のアグニ
ピッタ体質の方は、ティークシュナアグニ(鋭い消化)の状態であることが多いです。
消化が早く、鋭いと言うことはとてもいいことですが、消化が早すぎるとしっかり消化仕切ることができず、未消化物(毒素)を体内に溜めてしまいます。
ピッタ体質の方は、刺激の強い食べ物はあまり食べすぎないようにしましょう。
カパ体質の人のアグニ
カパ体質の方は、マンダアグニ(遅い消化)の状態の方もいますが、サマアグニ(一番いいアグニ)の状態の方も多くいます。
カパ体質の方は、もともと甘党でドーナツやケーキが大好きな方が多いのが特徴としてあり、特にストレスがたまると食べ過ぎてしまうことも。
ドーナツやケーキのような重くて油性のある食べ物は消化を遅くする(マンダアグニ)の状態にしてしまうので気をつけましょう。
また、古い油を使った揚げ物や天ぷらなども消化を遅くする原因です。
食べ物の性質をしっかり考えて食べることで、サマアグニの状態を維持できますよ。
まとめ
アグニは、食欲・代謝力のことであり、お腹で消化の働きをするだけではなく、異化作用や同化作用を行っています。
アグニを強くするためには、アグニの性質のものを食べることが大切。
しかし、ピッタ体質の方は、もともとアグニが強い状態なので、その性質の物の食べ過ぎには気をつけましょう。
消化力・代謝力を高めることは、健康を維持するためにとっても大切です。
自分の体調と食べ物の性質を考えながら、消化力を高めていきましょう!
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