ヴァータが悪化して症状が出てきた時に、自分でできる治療方法を知りたい方へ。このコラムでは簡単にできるヴァータのバランスの整え方をご紹介します。腹部膨満感や体に痛みを感じる、顔色が青白いなどの症状はヴァータのヴァランスが崩れたことが原因。コラムを参考に、ヴァータのバランスを整え、健康な体を維持していきましょう!
ヴァータとは
アーユルヴェーダはヴァータ・ピッタ・カパの3つのドーシャに分けて生命エネルギーの働きについて説明しています。
その中でもヴァータは、体内で最も重要な働きをしているエネルギー。
詳しくは以下のコラムで解説しているのでぜひ参考にしてください!
ヴァータを悪化させる主な要因
ヴァータを悪化させる主な原因は大きく分けて2つあります。
体から組織を失う
1つ目は体から組織を失ったことが原因。アーユルヴェーダで説明されている体の重要な組織は血漿、血液、筋肉、脂肪、骨、骨髄、生殖器の7つの組織です。
これらの組織を健康に維持するためには正しい食生活によって栄養素を行き渡らせることがとても大切。
ヴァータは体内でそれらの組織を動かす働きをしているので、エネルギーが必要です。
食事制限や不規則な食生活は組織の働きを弱め、体にも心にも影響を与えます。
特にヴァータ体質の方は、ピッタ・カパ体質の方よりも体に栄養が必要な状態。正しい食生活を心掛けましょう。
カパによって通路が塞がれる
2つ目はカパ、もしくはその他の物質によって通路が塞がれることが原因です。
ヴァータは体内の栄養を運ぶ働きがあると解説しましたが、カパの働きは、その通り道を形成すること。
そのカパの働きが異常になり、通路がうまく形成されないと、ヴァータが栄養素を運ぶことができなくなってしまうので、ヴァータがバランスを崩してしまう原因になります。
また、カパにもヴァータにも冷たい性質があり、体が冷えることでヴァータの動きを鈍らせてしまうでしょう。
ヴァータ体質の方は体の冷えや乾燥、疲労感、精神にも影響を与えます。
以下で、これらの要因でヴァータのバランスが崩れてしまった場合のバランスの取り方について解説していくのでぜひ参考にしてください。
ヴァータのバランスを整える方法
ここでは、アーユルヴェーダで説明されている悪化したヴァータの症状を抑える方法をご紹介します。
1.甘い、酸っぱい、しょっぱい味
味には、甘味、酸味、塩味、辛味、苦味、渋味の味があり、ヴァータのバランスを整えるのは、甘味、酸味、塩味のある食事です。
2.発汗法
サウナやお風呂で体をしっかり温めて発汗するようにしましょう。
ヴァータの性質には、体が冷えている性質があるので、体を温めることがとても大切。
また、乾燥の性質ももともとあるので、お風呂やサウナで発汗した後は、しっかり体を保湿してください。
3.オイルマッサージ
マッサージはヴァータを鎮静するのにとても効果的です。
特に、ヴァータが悪化すると皮膚が乾燥して粗くなったり、冷えて血液の循環が悪くなったりします。そのためオイルマッサージで体に油分を積極的に与えてあげましょう。
4.驚かす
少し面白いのですが、驚かすというのもひとつの手段です。
「驚ろかしたらしゃっくりが止まる」と聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。
実はヴァータの働きが鈍った時も少し驚ろかしてみると、体に動きが出ると言われています。
5.油性なものを食べたり内服する
ヴァータの性質は乾燥しているので、油性なものを食べるのはとても効果的です。
脂肪分を多く含む肉汁や牛乳がオススメ。消化しやすく栄養のあるものを意識していきましょう。
また、食欲亢進及び消化促進作用を有する油剤(ゴマ油、アマ油、牛のギー、魚の汗油)などの摂取も効果的です。
6.中程度の運動
激しい運動は避け、ヨガやウォーキングなどの中程度の運動をするといいでしょう。
運動のしすぎは活性酸素を体内に増加させる原因であることが、アーユルヴェーダでも現代医学でも説明されています。
また、ヴァータにはもともと動性と軽性の性質があり、体を動かしすぎると動性が悪化し、体が軽くなってしまうので、ヴァータをより悪化させてしまいます。
7.肉体を休め、精神をリラックスさせる
ヴァータが悪化しているのと感じた時は、しっかり肉体を休め、精神をリラックスさせることが一番です。
特にヴァータ体質の方は休日に予定を立てることが大好き。
肉体が疲れている、眠い、と体が言っている時は、素直に睡眠をとって体を休ませてあげてくださいね。そうすることで、精神的にもリラックスすることができます。
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