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実は知らない、脳の仕組み

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人間は弱いのにどうして生き残ってこれたのか。その理由は他の動物よりも発達した人間の脳が関係してきます。このコラムでは、神経機能の中枢をなし、脳と脊髄からなる中枢神経について徹底解説!脳の部位によってもそれぞれ働きが異なるため、ここで一気に脳について詳しくなっちゃいましょう!

大脳

大脳は表面と内側に分けることができ、表面が大脳皮質、内側が大脳辺縁系です。

大脳皮質

大脳皮質は進化の過程としては比較的新しく、言葉や思考、人らしいことを行う部分です。

感覚の刺激を受け取る感覚野や、筋運動を制御する運動野、記憶や情動、意思などの統合機能に関与している連合野で構成されています。

連合野には、前頭連合野や頭頂連合野などがります。

前頭連合野が推理や判断をすることのできる部分であり、サルとは異なり、前頭連合野(おでこ)が大きいのが人の特徴です。また、前頭連合野では、人格を形成しています。脳の中では、会社でいう社長のポジションに当たるのが前頭連合野です。

頭頂連合野は記憶と感覚を結びつけたり、感覚とやり取りをするなどの働きをしています。

大脳辺縁系

大脳辺縁系は、食欲や性欲などの本能的行動や快、不快などの情動を司る部分であり、人間以外の他の動物にも存在しています。

右半球と左半球

脳は、右半球と左半球に分かれていて、間にある脳梁がつなげています。脳梁は女性の方が太い傾向があり、右半球と左半球のやり取りは男性より女性の方がうまいようです。

右半球は左半身の動きに関わり、左半球は右半身に関わります。また、感覚も同じで、右半身で感じた感覚は左半球に伝わり、左半身で案じた感覚は右半球に伝わる仕組みです。

左半球は言葉の中枢であり、理性的論理的に物事を考えるところ。

一方、右半球は直感や芸術的センスなどのクリエイティブなことが得意であり、空間把握も右半球の仕事です。

左利きの人は、右半球を使うので左利きの人の方がクリエイティブな傾向があり、天才肌とも言われれています。

ただ、左利きの人は右半球に言語野があることもあるので、そう簡単にはいかないようですね。

脳の障害も右か左かで異なります。左半球に支障が生じるとうまく話せなくなったり、言葉を理解できなかったりしてしまい、内向的になり、鬱っぽくなるなどの症状が現れる可能性が高まります。

一方、左半身の麻痺は、周りへの注意が散漫に。ずっと喋っていたり、集中力が低下したり、危機回避能力が低下したりなどの症状が見られるでしょう。

小脳

小脳は、意図した運動を実際に起こっていることと比較して、複雑で熟練を要する運動を調節する部分です。

筋肉からの深部感覚によってバランスを調節したり、姿勢を保ったりする働きをしています。

深部感覚とは、関節の中でどう体を動かしているか感じることができる部分。目を開けながらでも、目を閉じながらでも、肘を曲げたら自分でわかりますよね。これは深部感覚があるからです。

普段はあまり感じなくても、筋肉が伸びている感覚や縮んでいる感覚もわかります。
これは、深部感覚が脳に向けて指令を送っているからです。

小脳は、耳の中の平行器官の情報を受け取り、左右の平衡感覚やバランス、傾いた、回転しているなどを理解しています。

また、大脳皮質の感覚野から小脳に目や感覚の情報も送られ、力の強さの加減などを調節し、わずか0.04秒の速さで情報のやり取りを行っています。

脳の機能が低下すると目をつぶって立てなくなったり、片足立ちでバランスよく立てなくなったりしてしまうでしょう。また、運動神経の良し悪しも小脳の機能が高いかどうかに関わってっきます。

間脳

大脳と脳幹をつなぐ部分が間脳です。間脳の中に視床と視床下部があります。

視床

視床は全身の感覚情報の中枢であり、脊髄からの感覚の指令は、視床から大脳に送られているため、とても大切な場所です。

しかし、視床に向かう血管は細く出血しやすいので出血しやすくなっています。視床が原因の脳出血は、感覚が分からなくなってしまうなどの後遺症が残り、運動は出来ても感じることができない状態に。

感覚と運動はセットなので、感覚がないと力の調節がうまくいかなかったり、緊張を高めることができないなどの問題が生じます。脳梗塞や脳出血は部位によって症状がさまざまですが、視床は苦労する部位の一つでしょう。

視床下部

視床下部は、自律神経の制御、下垂体(ホルモン中枢)の制御、摂食・飲水の調節(摂食中枢、満腹中枢、渇き中枢)を行っています。また、体温調節や、サーカディアンリズムの調節などを行うのも視床下部の働きです。

脳幹

中脳、橋と延髄、間脳を合わせて脳幹といいます。以下で解説していくので是非参考にしてください!

中脳

橋から脳幹の下部に伸びている部分で、視覚や聴覚の伝導路を中継しています。

特に、目玉を動かす動眼神経に関わる部分です。瞳孔の大きさを調整して、明るさの調整やピント調整を行っています。

中脳と関連が強いのがパーキンンソン病。パーキンソン病は、運動の切り替えがうまくできなくなってしまう病気で、歩き始めの一歩ができないなどの問題が生じます。

橋と延髄

橋は、脊髄を脳に結びつけ、呼吸の調節を補助する部分です。顔面皮膚の感覚と咀嚼を支配する三叉神経は橋から出ています。

そして延髄は、呼吸や心臓血管、咀嚼、嚥下などの生命活動の中枢。

これらは、大脳皮質の運動野からの指令を脊髄に運ぶための通過過程にあり、支障があると運動に問題が出てくる部位です。

脊髄

脊髄は情報指令の伝達と脊髄反射を行っています。

情報指令の伝達

脊髄は、脳からの運動指令を受け取り、運動神経を介して、筋肉に伝えています。そして、皮膚や筋肉などの感覚を受け取り脳に送る中継の役割をしています。

脊髄反射

痛い!熱い!などの末梢からの刺激が感覚神経により脊髄の反射中枢に達し、大脳皮質を介することなく意思とは無関係に反応が運動神経を介して、末梢の筋に達して収縮を行うことです。

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